183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
母はカナダに語学留学中のため、実家である1LDKの集合住宅に今は独り暮らしだ。
三回コールで妹に繋がると、真衣は早口で問いかける。
「亜由、今家にいる? お願いがあるんだ」
≪家にいるよ。お姉ちゃん帰ってくるの? トイレットペーパー残り少ないから買ってきて≫
「帰る話じゃなくて、押し入れにアルバムがあったよね。それを引っ張り出して、私の子供の頃の写真をスマホで撮って送ってほしい」
≪え、なんで?≫
「理由は今度ゆっくり。急いでるの。できれば私が小学一年生の浴衣を着ているものがいい。たぶんアルバムの中にあると思うから。お願いね」
亜由は面倒くさそうな声を出しつつも了承してくれて、電話を切った。
期待半分……いや、八割ほども希望を抱き、妹からの送信を待つ間、真衣の胸は苦しいほどに高鳴っていた。
きっと柊哉も同じ気持ちだろう。
落ち着かない視線を、縁日や神社、夜空へと向けている。
五分ほどして真衣のスマホが鳴った。
メッセージアプリの妹とのトーク画面を開くと、【お姉ちゃんの漫画が邪魔でアルバム出すのが大変だった】という文句の下に、画像が二枚添付されていた。
三回コールで妹に繋がると、真衣は早口で問いかける。
「亜由、今家にいる? お願いがあるんだ」
≪家にいるよ。お姉ちゃん帰ってくるの? トイレットペーパー残り少ないから買ってきて≫
「帰る話じゃなくて、押し入れにアルバムがあったよね。それを引っ張り出して、私の子供の頃の写真をスマホで撮って送ってほしい」
≪え、なんで?≫
「理由は今度ゆっくり。急いでるの。できれば私が小学一年生の浴衣を着ているものがいい。たぶんアルバムの中にあると思うから。お願いね」
亜由は面倒くさそうな声を出しつつも了承してくれて、電話を切った。
期待半分……いや、八割ほども希望を抱き、妹からの送信を待つ間、真衣の胸は苦しいほどに高鳴っていた。
きっと柊哉も同じ気持ちだろう。
落ち着かない視線を、縁日や神社、夜空へと向けている。
五分ほどして真衣のスマホが鳴った。
メッセージアプリの妹とのトーク画面を開くと、【お姉ちゃんの漫画が邪魔でアルバム出すのが大変だった】という文句の下に、画像が二枚添付されていた。