183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
「口紅ついちゃった。鏡見て落としてね。そのまま出かけたら笑われるよ。それじゃ、行ってきま――」
顔の熱が引かないので、早く出ていきたいのに、腕を掴まれ腰を引き寄せられた。
急に男の顔をした柊哉が瞳を艶めかせ、甘い声で文句を言ってくる。
「お前は俺の心臓を壊す気か。勝ち逃げは許さない」
そう言ったかと思うと、一瞬で真衣の唇を奪った。
十秒ほど唇をたっぷりと蹂躙されてから離されると、真衣のグロスで艶めかしく光る彼の唇が目に入った。
ますます顔が火照り、真衣は目を合わせていられずにそっぽを向いて非難する。
「口は反則でしょ……」
「顔、真っ赤。お前って、生意気なくせに、こういうのに慣れてなさそうだよな」
「う、うるさい。出勤前に突然キスする柊哉が悪い」
「いいだろ別に。俺たちはまだ夫婦だ。俺は出張で不在だが、俺の顔が頭から離れず、仕事が手につかないだろうな。今のキスを思い出して、今日一日、せいぜい動悸と闘ってろ」
社長のくせに、社員の仕事の妨害を狙ってのキスだったのかと、真衣は呆れた。
(夫の性格が悪いのって、誰に相談すればいいんだろ……)
顔の熱が引かないので、早く出ていきたいのに、腕を掴まれ腰を引き寄せられた。
急に男の顔をした柊哉が瞳を艶めかせ、甘い声で文句を言ってくる。
「お前は俺の心臓を壊す気か。勝ち逃げは許さない」
そう言ったかと思うと、一瞬で真衣の唇を奪った。
十秒ほど唇をたっぷりと蹂躙されてから離されると、真衣のグロスで艶めかしく光る彼の唇が目に入った。
ますます顔が火照り、真衣は目を合わせていられずにそっぽを向いて非難する。
「口は反則でしょ……」
「顔、真っ赤。お前って、生意気なくせに、こういうのに慣れてなさそうだよな」
「う、うるさい。出勤前に突然キスする柊哉が悪い」
「いいだろ別に。俺たちはまだ夫婦だ。俺は出張で不在だが、俺の顔が頭から離れず、仕事が手につかないだろうな。今のキスを思い出して、今日一日、せいぜい動悸と闘ってろ」
社長のくせに、社員の仕事の妨害を狙ってのキスだったのかと、真衣は呆れた。
(夫の性格が悪いのって、誰に相談すればいいんだろ……)