183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
(しつこいって言いたくなってきた。でも友達だから傷つけたくないし、三年も片思いに気づいてあげられなかったことには罪悪感を覚える。どうしよう……)
返事に困っていたら、玄関の方で物音がした。
柊哉が帰ってきたようだ。
真衣は慌ててスマホをマナーモードにし、ルームウェアのポケットに押し込む。
立ち上がって迎えに出ようとしたが、先に柊哉がリビングのドアを開けて入ってきた。
「ただいま」
「お帰り。お疲れ様」
向かい合って微笑みを交わしたら、大きな紙袋を渡された。
「静岡土産」
「あ、うなぎパイ。これ美味しいよね。ありがとう。他にお菓子の箱が五つとお茶にマーマレードに、もつカレー? こんなに持ち帰るの大変だったでしょ」
帰路の苦労を慮れば、重そうな黒革の手提げ鞄を床に置いた柊哉がニッと笑った。
「今日一日、落ち着かない気分にさせたお詫びだ」
柊哉としては真衣に思い当たる節があるだろうと踏んで言ったようだが、真衣はなんのことかと首を傾げる。
「落ち着かないって?」と問えば、愕然とした顔をされた。
「今朝のキス、もう忘れたのか……」
返事に困っていたら、玄関の方で物音がした。
柊哉が帰ってきたようだ。
真衣は慌ててスマホをマナーモードにし、ルームウェアのポケットに押し込む。
立ち上がって迎えに出ようとしたが、先に柊哉がリビングのドアを開けて入ってきた。
「ただいま」
「お帰り。お疲れ様」
向かい合って微笑みを交わしたら、大きな紙袋を渡された。
「静岡土産」
「あ、うなぎパイ。これ美味しいよね。ありがとう。他にお菓子の箱が五つとお茶にマーマレードに、もつカレー? こんなに持ち帰るの大変だったでしょ」
帰路の苦労を慮れば、重そうな黒革の手提げ鞄を床に置いた柊哉がニッと笑った。
「今日一日、落ち着かない気分にさせたお詫びだ」
柊哉としては真衣に思い当たる節があるだろうと踏んで言ったようだが、真衣はなんのことかと首を傾げる。
「落ち着かないって?」と問えば、愕然とした顔をされた。
「今朝のキス、もう忘れたのか……」