183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
その足で真衣はアパートに帰り、衣類や漫画本などは後日、柊哉に宅配便で送ってもらうことにした。

今は十二時三十分。

大雨の日に外でランチはしたくないので、社内販売にやってくる仕出し屋のサンドイッチを買い、部署内のミーティングテーブルで和美と隣り合って食べようとしている。

周囲がパーテーションで囲われているとはいえ、聞かれては困る話をしているため、声を落として和美に言う。

「週末はごめん。和美にたくさん迷惑かけちゃった」

なにについて謝っているのかというと、亮のことだ。

金曜の夜、柊哉にスマホの電源を落とされ、土日もそのままにしていた。

なるべく柊哉と穏やかに過ごしたい。喧嘩別れはしたくない……そのような思いでいたため、亮からの着信で柊哉を不機嫌にさせたくなかったのだ。

そうしたら亮は、和美に電話したという。

和美の話によると、柊哉が夫だと名乗ったことを信じてはいないようだが、独り暮らしの真衣が夜中に男と一緒にいるのはどういうわけかと、取り乱していたらしい。

和美は仕出し屋の幕の内弁当を食べている。

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