183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
そして目を開けると、一気にサラサラと無感情に書き上げて印鑑も押した。
その用紙を渡された真衣は、ペンを握ったものの書くのを躊躇してしまう。
(婚姻届けの際にも、本当に書いていいのかと迷ったよね。今はそれ以上に書きたくない。どうしよう……)
「どうした?」
テーブル上で手を組み合わせている真顔の柊哉に問われ、真衣はハッとした。
「ううん、なんでもない。すぐ書く」
(ここでごねてどうなるというのよ。最後は気持ちよく。せめて、さっぱりとしたいい女だったという印象を、柊哉の記憶に残したい……)
真衣も必要欄に記入と押印を終え、用紙を柊哉に戻せば、彼は無表情で確認して頷いた。
代わりに領収書サイズの紙を渡される。
よく見ればそれは領収書ではなく、小切手だ。
「約束の慰謝料一千万円」
「あ……いらないよ。その条件、忘れてた」
「そういうわけにいかない。受け取ってもらえないと俺がスッキリできない」
「わかった……」
その用紙を渡された真衣は、ペンを握ったものの書くのを躊躇してしまう。
(婚姻届けの際にも、本当に書いていいのかと迷ったよね。今はそれ以上に書きたくない。どうしよう……)
「どうした?」
テーブル上で手を組み合わせている真顔の柊哉に問われ、真衣はハッとした。
「ううん、なんでもない。すぐ書く」
(ここでごねてどうなるというのよ。最後は気持ちよく。せめて、さっぱりとしたいい女だったという印象を、柊哉の記憶に残したい……)
真衣も必要欄に記入と押印を終え、用紙を柊哉に戻せば、彼は無表情で確認して頷いた。
代わりに領収書サイズの紙を渡される。
よく見ればそれは領収書ではなく、小切手だ。
「約束の慰謝料一千万円」
「あ……いらないよ。その条件、忘れてた」
「そういうわけにいかない。受け取ってもらえないと俺がスッキリできない」
「わかった……」