183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
こうなればもう、副社長と末端社員という関係性を気にしていられない。
なんとしても彼の結婚の意志をくじこうと、本音でぶつかる。
「私は絶対に結婚しません。夫が性悪なんて、二十代半ばで人生を諦めろというんですか」
すると、ぎょっとしたような顔をされる。
「お前も本性を表したな」
「私はあなたのように隠していません」
「会議では殊勝な態度で俺の話を聞いていただろ」
「会議の場で重役に軽口叩けるわけないでしょ。馬鹿なんですか?」
信じられないと言いたげに目を見開いている彼。
社会的な地位が高く、加えて見た目はイケメンの好青年だ。
これまで年下の女性から、馬鹿にされたことはないのだろう。
「お前は――」
言い返そうとしているが、言葉が続かないようなので、真衣は振袖のたもとを払うようにして腰に手をあてると、ぴしゃりと結論を突き付けた。
「結婚はお断り。もうこうなればクビにされても仕方ない。望まない結婚よりは、辞表を書いて再就職先を探す方が遥かにマシよ」
まだ驚きの最中にいる彼は、まじまじと真衣の顔を見るのみで、なにも話さない。
なんとしても彼の結婚の意志をくじこうと、本音でぶつかる。
「私は絶対に結婚しません。夫が性悪なんて、二十代半ばで人生を諦めろというんですか」
すると、ぎょっとしたような顔をされる。
「お前も本性を表したな」
「私はあなたのように隠していません」
「会議では殊勝な態度で俺の話を聞いていただろ」
「会議の場で重役に軽口叩けるわけないでしょ。馬鹿なんですか?」
信じられないと言いたげに目を見開いている彼。
社会的な地位が高く、加えて見た目はイケメンの好青年だ。
これまで年下の女性から、馬鹿にされたことはないのだろう。
「お前は――」
言い返そうとしているが、言葉が続かないようなので、真衣は振袖のたもとを払うようにして腰に手をあてると、ぴしゃりと結論を突き付けた。
「結婚はお断り。もうこうなればクビにされても仕方ない。望まない結婚よりは、辞表を書いて再就職先を探す方が遥かにマシよ」
まだ驚きの最中にいる彼は、まじまじと真衣の顔を見るのみで、なにも話さない。