183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
午前中はチームのミーティングに長時間を費やし、真衣が担当した部分に結構な指摘を入れられ、自席に戻ってから悩んでいたというのに、十二時になると笑みを浮かべて立ち上がった。
財布を手に、ドアへ向かおうとする。
(この問題はいったん忘れよう。休み時間は頭も休めないと)
企画部のフロアは横長で、机は六つの島に分かれて並んでおり、真衣の机は中ほどにある。
奥にはパーテンションで区切られたミーティングスペースがふたつあって、そこから同期の根本和美(ねもとかずみ)が資料を手に出てくるのが見えた。
同じ年齢の和美とは、親しい友人付き合いもしている。
真衣がドア口で待っているのに気づくと、和美は自席に資料を置いて、急ぎ足で近づいてきた。
「お昼、一緒に入れるね」
真衣がニコリとすれば、和美も嬉しそうに頷く。
長い黒髪をひとつに結わえている真衣に対し、和美はチョコレートブラウン色のショートボブだ。
真衣より十センチほど背が高く、パンツスーツがよく似合う。
スタイルがいいせいだろうか、ノーブランドのオフィススーツであっても、和美が着れば高級品に見える。
財布を手に、ドアへ向かおうとする。
(この問題はいったん忘れよう。休み時間は頭も休めないと)
企画部のフロアは横長で、机は六つの島に分かれて並んでおり、真衣の机は中ほどにある。
奥にはパーテンションで区切られたミーティングスペースがふたつあって、そこから同期の根本和美(ねもとかずみ)が資料を手に出てくるのが見えた。
同じ年齢の和美とは、親しい友人付き合いもしている。
真衣がドア口で待っているのに気づくと、和美は自席に資料を置いて、急ぎ足で近づいてきた。
「お昼、一緒に入れるね」
真衣がニコリとすれば、和美も嬉しそうに頷く。
長い黒髪をひとつに結わえている真衣に対し、和美はチョコレートブラウン色のショートボブだ。
真衣より十センチほど背が高く、パンツスーツがよく似合う。
スタイルがいいせいだろうか、ノーブランドのオフィススーツであっても、和美が着れば高級品に見える。