大切な人達よ
しばらくして僕らの騒ぎが収まった頃


「じゃあ、澪華は桜坂高校に行くという事でよろしいのじゃな?」


「澪華が自分で決めたんなら仕方ないんじゃないねぇの~?」


「別に自分で決めたんなら俺ら止めねえし」

「そうね、私もいいと思うわ、」


「一週間に、7回、会うなら、いい、よ?」

「春馬、それはちょっと難しいかもしれないわ、」


「春、お主はどう思っておるのじゃ?」

皆の視線が僕に向く、珍しく皆緊張してる~


「ん~、まぁ、春馬と同じで一週間に7回会うなら許してあげる~」

「それ毎日会うってことじゃないの~」

「えっと、ちょっと難しいかもしれないわ」

「お前ら敵のアジトに潜り込んでんのに、仲間に毎日会いに行けるわけねぇだろ」


「そうよ、もしかしたら二週間会えなかったりもするかもしれないわよ?」


「「じゃあダメ!!」」


春馬と僕の声が重なる、それに困った顔をしてる生徒会メンバー、


すると澪華が「あっ、じゃあ、一週間に1回会いに行けばいいんじゃないかしら、」と言ってきたから


「まぁ、それだったらいいかな~」

「寂しい、けど、頑張る、我慢、する、」

「ありがとう春、春馬、」


キュンッ

ん~、やっぱり離れたくないかも、


なんてね?

「じゃあ、澪華が桜坂高校に転校する事が前提で話を

するぞい。」


「はい理事長。」

それに澪華が返事する。


理事長も澪華も生徒会メンバーも真剣な顔してる。


うぅー、僕この緊張でピリピリしてる空気きらいだな~。


生徒会のメンバーには笑顔でいて欲しいのに。

そんな事を思ってる僕に気づいたのか伊吹が顔に笑顔を貼り付けて僕の耳元で囁く。


「しょうがないのよ~。俺ら生徒会は学校の顔なんだからね~。」

わかってる。分かってるんだ。でも。


「皆には笑顔でいて欲しいって思うのはいけないことなのかな~。」

ああ、僕今泣きそうな顔してるだろうな~。


チラッと伊吹を見てみる、と意地悪な顔をして

「ククッ、いいんじゃないの~。一人ぐらい物分かりの悪いガキんちょもいたほうがいいのよ~。ここは」


“生徒会の奴等は物分かりが良すぎるからね~”と言いながら僕の頭を撫でる。


僕はその物分かりがいいの中に少なくとも伊吹も入ってるんだけどね~。
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