元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
「一緒に来てくれるか?」
瑠衣の言葉に、杏奈は自分の机から立ち上がった。

大きな危機を乗り越えた瑠衣。
会議の翌日から、瑠衣は会社のいろいろな部門に改めて自分の足で回り始めた。

「はい」
その日に行く部門は瑠衣が決めている。
社員にも瑠衣がいつどの部署に行くかは言っていない。

それが緊張感にもつながり、社員のモチベーションも上がっていた。


「今日は製造部に行く。」
「はい」
瑠衣の言葉に杏奈はすぐに製造部に関する資料を持ち、先を歩く瑠衣の後ろについた。

いよいよ翌日に入籍を控えている二人。
それでも通常通りに仕事をしている。
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