元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
「じゃーん」
瑠衣はそう言って箱の中身を慎重に出した。

箱から出てきたのは大きなケーキ。
3段の立派なケーキ。

瑠衣は箱の奥からもう一つの小さな箱を出し、その中から慎重に新郎と新婦の形をした砂糖細工を出し、ケーキの上に飾った。
「すごい!」
「WHITEのオーナーにお願いして作ってもらったんだ。会社の都合で結婚式はまだだけどさ、二人で祝いたくて。ちゃんと入籍をした日に。」
「うれしい」
「それから」
瑠衣は立ち上がり、仕事用のカバンから小さな紙袋をふたつだした。

次々に出てくるサプライズに、杏奈は瞳を輝かしている。

「これ」
杏奈は紙袋に書かれているブランドの名前を見て、片方は何が入っているのかが分かった。
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