元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
「俺の理性ぶっ壊したな。覚悟しろ」
寝室に杏奈を抱きあげたまま移動すると、瑠衣はベッドの上に杏奈を横にして、その上に覆いかぶさった。


いつだって杏奈は相手のことを考えて、優先して、自分の思いや願いを押し込めようとする。
わがままだってほとんど言わない。

そんな杏奈が自分に恥ずかしがりながらも甘えてくれることが瑠衣は素直にうれしかった。

「かわいいなーたまんない」
こみ上げる全身の熱に瑠衣は杏奈の体をギュッと強く抱きしめた。
「苦しっ」
杏奈が苦しそうに声をあげてもその力を緩めない。

「苦しいよ」
杏奈が笑うと、瑠衣は少し体を離し口づける。
「お腹すいた」
瑠衣の口づけの合間に杏奈が少しとぎれとぎれに言う。
「ダメ。」
と瑠衣は再び口づけた。
< 292 / 330 >

この作品をシェア

pagetop