元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
その時不意に瑠衣が杏奈の胸に後ろから手をまわして触れた。
「ちょっと、何してんのよ?」
冷静に自分の胸に触れる瑠衣の手を見る杏奈。

「なぁ」
杏奈の胸に手を置いたまま、瑠衣が真剣な顔で杏奈の顔を覗き込む。
「なに?」
「この前の生理っていつだったっけ?」
「何言ってんのよ、急に」
さすがにダイレクトに聞かれて照れる杏奈がしどろもどろになる。
「いや、最後の生理だよ。確か・・・11月の連休の・・・」
「言わないで」
考えている瑠衣に、杏奈は恥ずかしそうに視線を外す。

「なぁ、妊娠したんじゃないか?」

その言葉に杏奈の思考が一気に働く。

そう言えば最後の生理から一か月以上たっている。
むしろ12月は来ていなくて・・・すでに生理が2週間以上遅れている・・・。
異様な眠気・・・瑠衣に触られている胸もやけに張っている。
< 306 / 330 >

この作品をシェア

pagetop