元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
翌日、瑠衣が一晩中検索をして見つけた産婦人科に、瑠衣が予約をして夕方仕事を早めに切り上げて受診をした二人。仕事中も何かと杏奈の体を気遣う瑠衣。
もちろん瑠衣も一緒に受診した。そこで正式に妊娠していることが発覚して、杏奈は再び病院の先生の言葉に涙をした。

瑠衣は歩くとき、会社以外では杏奈と手をつなぐようになった。
杏奈にはどんなに軽くても荷物を持たせない。

家でも家事をほとんどやらせてはくれなくなった。
先回りして瑠衣がやったり、杏奈が瑠衣の寝ている間に何か家事をすると後から杏奈を注意した。

一度、あまりにも瑠衣が杏奈を大切にしすぎて、杏奈はストレスに感じてしまい、瑠衣に過保護すぎると不満をぶつけたことがある。でも、瑠衣は「今はこんなことしかしてやれないのがもどかしいんだよ。俺たちの子なのに、今は杏奈しかこの子を守れないんだ。だから、俺には杏奈ごと守らせてくれよ。」と瑠衣に言われ、杏奈は会社ではなるべく今まで通りにさせてほしいとお願いし、家では瑠衣に甘えることにした。

幸いなことに妊娠中期までつわりもなく過ごしていた杏奈。
お腹が張ることもなく、むしろ瑠衣がほとんど何もさせてくれず体重の維持が難しいくらいだった。
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