元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
「入らない・・」
朝、クローゼットの前で肩を落とす杏奈。
隣でスーツに着替えていた瑠衣が杏奈の頭をポンと撫でる。
「それだけちびが大きくなってるってことだろ?もうすぐ7か月だもんな。」
「・・・そうだけど」
最近急にお腹が目立ってきた。
「今度マタニティ用のスーツ見に行こう。杏奈の体調がいい時にさ。それにそろそろいいだろ?赤ちゃんの物買っても」
「・・・うん」
すでに検診で赤ちゃんが男の子だと聞いている二人。
そろそろ赤ちゃん用品をそろえようと話をしていた。

瑠衣は杏奈の妊娠が分かってからずっと赤ちゃん用品一つ一つに関してリサーチをしている。

どこのどの製品がいいか。
口コミだけではなく安全性も実際に店舗へ行ってリサーチをしている。

杏奈よりも製品についての知識が幅広いくらいだ。

「ほら。これ着て。」
まだ落ち込んでいる杏奈にまだウエストに余裕のあるスーツを用意して着せる瑠衣。
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