元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
「動いてる?」
「・・・うん」
「どれどれ?」
着替えを終えた杏奈の前にしゃがみ、杏奈のお腹に頬をつける瑠衣。
「本当だ。動いてる。」
「・・・」
「おはよう。起きたのか?夕べも遅くまで動いてたなー。元気だなー。パパだぞ?」

お腹に話しかける瑠衣の表情があまりに優しくて、杏奈までうれしくなる。

きっと優しいパパになる。
そう確信しながら、早くその手に抱いてほしいと思った。

「あれ?」
「ん?」
「・・・痛い・・・」
「えっ?」
急にお腹の痛みを訴えた杏奈。
慌てて瑠衣が立ち上がり杏奈の体を支える。
「どこが痛い?」
「・・・お腹・・・お腹痛い・・・・どうしよう・・・瑠衣・・・」
不安で泣きそうな杏奈。痛みに顔をゆがめている。
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