捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 きっぱり言い切るその堂々とした態度に、私の方がうろたえた。

「嘘でしょ。だってあなた……」

「お前にしか欲情できない」

「……っ、言い方」

「ほかにどういう言い方があるんだ」

 なにか言おうとしたけれど、どうでもよくなってしまった。

 涼さんの『特別』を強く感じて、身体の奥にずくんと熱が宿る。

「私も久々だから……優しくして」

「……善処はしよう」

「なに、今の間」

 突っ込むと、自分のシャツを脱ぎ捨てた涼さんが苦笑する。

「優しくしてやりたいが、気を使う余裕がない」

 久し振りに涼さんの肌を見てしまい、どきりとしてしまった。鍛えていると聞いたことはないけれど、引き締まった身体は男性的な魅力に溢れすぎている。

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