捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
溺愛生活
あの騒動から数日が過ぎようとしていた。

「ママ、めいちゃんにおでんわしたい」

「はいはい、ちょっと待ってね」

 鳴も緊張していたのは最初だけで、今は好き放題走り回っても怒られない広々とした家を我が物顔で楽しんでいる。涼さんがときどき遊びに付き合うせいで、余計にこの環境が気に入ったようだった。

 鳴が持ってきたスマホを受け取り、芽衣子の番号にかける。これも最初は朝から晩までしたがっていたのが、今はやっと一日一回で満足するようになっている。

「はい、どうぞ」

「めいちゃーん」

 まだ電話に出た気配もないのに、鳴が元気に話しかける。

< 218 / 462 >

この作品をシェア

pagetop