捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
その目を見てぞくりとする。
(私を許さないって言ったときと、同じだ)
涼さんは私を見つめたまま、表情を変えずに言う。
「今日、とある出版社の記者から連絡があった。新しいネタを世間に提供したくなければ情報を買い取れと」
怒っている。――いや、悲しんでいる。声も表情もつらそうだった。抱き締めて慰めたい気持ちはあったけれど、今は私を拒む気配が感じ取れる。
「どういうこと……。だって、もう週刊誌の件は落ち着いたんじゃ」
「新しい情報を手に入れたんだそうだ」
「だとしても、買い取れなんておかしいよ。いったいなんの――」
「向こうが手に入れたのは、三年前の結婚式についてだ」
ぐらりと眩暈がした。
(私を許さないって言ったときと、同じだ)
涼さんは私を見つめたまま、表情を変えずに言う。
「今日、とある出版社の記者から連絡があった。新しいネタを世間に提供したくなければ情報を買い取れと」
怒っている。――いや、悲しんでいる。声も表情もつらそうだった。抱き締めて慰めたい気持ちはあったけれど、今は私を拒む気配が感じ取れる。
「どういうこと……。だって、もう週刊誌の件は落ち着いたんじゃ」
「新しい情報を手に入れたんだそうだ」
「だとしても、買い取れなんておかしいよ。いったいなんの――」
「向こうが手に入れたのは、三年前の結婚式についてだ」
ぐらりと眩暈がした。