捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 私もまた仕事に復帰し、芽衣子に恩返しをするべく頑張っている。涼さんは専業主婦になってほしいと控えめに告げてきたけれど、もともと仕事が好きなのもあってお断りしておいた。その代わり、必要以上の残業はせず、夕飯は私が用意することになっている。涼さんが私に望むことが、仕事終わりに出迎えてほしいことと、手料理を食べさせてくれることだったからだ。

もちろん、鳴が寝ているときにはまた別のおねだりもされる。本当に、よく三年もほかの女性と関係を持たずにいられたものだと感心を通り越して恐ろしい。

 ひと月、ふた月と過ぎていくうちに、鳴もすっかりパパっ子になってしまった。私を取り合うのが変わらないことだけは頭が痛いけれど、涼さんも鳴とのそういうやり取りを楽しんでいるようだからよしとしておく。

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