捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「あの人、あんなポーカーフェイスなのに。『恋愛? なにそれおいしいの?』って顔してる」

「……全然そんなことないよ。なんでもかんでも甘やかそうとしてくるから、人間としてだめにされそうだし」

「あ、のろけ? ちょっと待って、お茶淹れてくる」

「残業するんじゃなかったの……?」

 私の言葉も聞かず、芽衣子はさっさとキッチンに向かってしまう。その背中に声をかけた。

「涼さんに電話してきてもいい? 保育園のお迎えを頼めるか聞いてみる」

「どうぞどうぞ、ご自由に」

 からかうような言い方に苦笑しながら涼さんへ電話をかける。

「もしもし、涼さん」

『どうした?』

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