捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「なるくんもめいちゃんとあそびたい……」

「俺と遊ぶのは嫌か?」

「パパ、なるくんとかくれんぼしてくれる?」

 質問の答えになっていないが、気にしない。このくらいの子供というのはこういうものだろう。

「いつもかくれんぼだな。積み木が好きなんじゃなかったのか」

 鳴を下ろし、リビングへ戻る。俺の横をおぼつかない足取りで駆けていく鳴はおもしろい。

「んっとねー、おうちおっきいでしょ? かくれんぼたのしいの」

「前の家ではできなかったのか」

「うん。めいちゃんのおへやははいっちゃだめ。いまはぜんぶいいの!」

「俺の部屋を遊び場所にされても困るんだが」

「あそんでないもん。なるくんもおしごとしてるの」

「なんの」

「んー……おしごと!」

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