捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 下着をずらされ、シャツ越しに浮かんだ先端を食まれる。布に擦れる刺激が重なって、直接触れられるよりも敏感に反応してしまった。

「本当はどっちの方が好きなんだ」

「やっ……」

 歯を立てられると背中がのけぞった。背骨を指でつう、とくすぐられて涼さんの頭を抱き込む。

「やだ、それ……ぁっ……」

「まだ答えを聞いていない」

「っ……大人げないこと、言わないで……」

「翠」

「っひぅ」

 いつもの涼さんだったら、もっと私の余裕を奪うように激しく責め立ててくる。今だって余裕はないけれど、緩い刺激しか与えてこないあたり、焦らされているのは間違いない。

 自分の口を手で押さえると、ふ、と小さく息を吐くのが聞こえた。枕になっていた腕が引き抜かれ、口を覆う私の手首を掴んでくる。

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