捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「どこ、が……んっ……不公平……」

「どこを好きだと思っているのか聞きたがるのはそんなにおかしいことか」

「聞き出し方が……あるじゃない……」

「こういうときのお前は素直だからな」

「っ……ばか……」

「まだ、足りなかったか?」

「う……」

 首を横に振って涼さんの肩口を掴む。散々したい放題しておきながら、まだ決定的な刺激はひとつも与えられていない。

 これ以上焦らされたら、本当にどうにかなってしまいそうだった。

「涼さんが言ってくれたら……言いたくなる、かも」

「朝になる」

「……え」

「お前の好きなところを挙げていたら、朝になる」

「……そんなに多い?」

「数えたことはないな」

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