捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 自分でも理解できないくらい愛されているのは知っていたけれど、まさかそこまでとは思わずきゅんとする。こういうことを真顔で言うのはこの人のよろしくないところだと常々思っていたが、今は特にそう感じた。

「参考に、ちょっとだけ聞かせてほしかったり……」

「今のその顔。……期待しているくせに、俺を試そうとする単純さがいい。それが全部顔に出ているのがかわいい」

「っ……!」

「今の顔も好きだ。何度も言ってるのに、まだかわいいと言われて照れるところ」

「真顔で言わないで」

「恥ずかしがってきつい言い方をするのもかわいい。照れ隠ししたいんだろうが、なにも隠せていない」

「も、もうそのぐらいに」

「お前のそういうすべてを見ていると、したくてたまらなくなる」

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