捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
短編:二度目の結婚式
三年振りに、この光景を見ることになるとは。

 自分が主役だという実感をいまいち持てないまま、また結婚式の日を迎える。

 そう広くもない控室は、このあとの幸せを表すように明るい。

 目の前にある大きな鏡には、普段と違う姿の私が映し出されている。目が回りそうなほどたくさんの化粧品を説明されたのは少し前のこと。まとめた髪に付ける花や飾りについて希望を伝えたのも同じだ。

 今日まで涼さんと鳴と三人で準備をしてきた。

 涼さんはかつてと同じウエディングドレスを望んでいたけれど、三年も経てば子供を産んでいなくても体型が変わっている。それを説明して別のものにしたときの顔は貴重だった。自分が三年前にしたことを改めて後悔したらしい。

「やはりあのとき見ておけばよかった」

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