捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「……責められるのが好きなの?」

「違う。お前が好きなんだ」

 そういわれてやっと最初になんの話をしていたのか思い出した。

 どうしてこんなにも私を好きでいるのか――だ。

「涼さんにはもっといい人がたくさんいたと思うんだけどな」

「だったら、そいつに俺を譲るか?」

 間髪入れずに尋ねられ、また唇を噛む。

 うつむいて、首を横に振った。

「……やだ」

 涼さんはなにも言わなかった。その代わり、私の首筋にキスをしてくる。

「俺にとって一番ふさわしい相手は翠だけだからな」

「……どうして?」

「ほかの女に興味を持てない」

「でも、言い寄られたりしたことはあるんでしょ?」

「……正直に言った方がいいのか、これは」

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