捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
短編:八歳は子供じゃない
「なるくん」
呼ばれた先を見ると、五歳年下の妹が手を振っていた。その手にはおさがりの積み木がある。懐かしい、なんて思いながら咲月のもとへ向かうと、当たり前のようにぺったりとくっついてきた。
「さっちゃんとあそぼ」
「俺、宿題しなきゃ」
「さっちゃんとあそばない?」
「……ちょっとだけだからな」
咲月はついこの間三歳になった。この間までふにゃふにゃでまともに喋れなかったくせに、今はことあるごとに俺の名前を呼んでくる。
子供はこんなに大きくなるのが早いのか、と感心していたら、パパとママは笑っていた。ふたりからすれば俺も似たようなものらしいけれど、どう見たって咲月と俺は違う。こんな赤ちゃんと違って、もう小学校に通っているのだから。しかも二年生だ。充分大人だろう。
呼ばれた先を見ると、五歳年下の妹が手を振っていた。その手にはおさがりの積み木がある。懐かしい、なんて思いながら咲月のもとへ向かうと、当たり前のようにぺったりとくっついてきた。
「さっちゃんとあそぼ」
「俺、宿題しなきゃ」
「さっちゃんとあそばない?」
「……ちょっとだけだからな」
咲月はついこの間三歳になった。この間までふにゃふにゃでまともに喋れなかったくせに、今はことあるごとに俺の名前を呼んでくる。
子供はこんなに大きくなるのが早いのか、と感心していたら、パパとママは笑っていた。ふたりからすれば俺も似たようなものらしいけれど、どう見たって咲月と俺は違う。こんな赤ちゃんと違って、もう小学校に通っているのだから。しかも二年生だ。充分大人だろう。