捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「翠はお母さんと違うよ、鳴くんにお金を貸せって言わないし」
「それはまだ鳴が小さいから……」
「大きくなってもしないでしょ」
きっぱり言い切ってくれたのをうれしく思うと同時に気恥ずかしさも感じた。
淹れてくれた紅茶をそっと口に運んで、そんな気持ちを誤魔化そうとする。
私は現在、親と連絡を絶っている。
幼い頃に離婚した両親は、特に母親に問題があった。口を開けばお金のことばかりで、親戚や近所に迷惑をかけたのは一度ではない。そんな母に愛想を尽かして出て行った父は、私のことも置いていってしまった。そんな父が今どうしているかは知らないし、きっと母も知らないだろう。
「それはまだ鳴が小さいから……」
「大きくなってもしないでしょ」
きっぱり言い切ってくれたのをうれしく思うと同時に気恥ずかしさも感じた。
淹れてくれた紅茶をそっと口に運んで、そんな気持ちを誤魔化そうとする。
私は現在、親と連絡を絶っている。
幼い頃に離婚した両親は、特に母親に問題があった。口を開けばお金のことばかりで、親戚や近所に迷惑をかけたのは一度ではない。そんな母に愛想を尽かして出て行った父は、私のことも置いていってしまった。そんな父が今どうしているかは知らないし、きっと母も知らないだろう。