ハンバーグ。
いつの間にか眠りに堕ちていたらしい

寝る前に何をしていたんだっけ

思い出せない。

いつもの白い壁。

いつもの肉の塊。

そこから無数に生えた首。口元からは肉が溢れている。見るに耐え難い。めちゃくちゃに生えた手足もうねうねと動き手招きしているようにも見える。

ソレはとても遅いがゆっくりと近づいて来る。動いた後にはネバネバの液体が床にこびり付く。

いったいなんなんだこいつは?

鬼気迫る迫力は凄まじい。僕は今日も恐怖で動けない。臭気も凄まじい。苦しい。

今日も始まるのか

僕は壁の端まで逃げて座り込み様子を見る。どこにも逃げられないのでこれが最善だ。

目が覚めるのをひたすら待つ。

ソレはまた何かを叫んでいる。あに濁点が付いたものや、おに濁点がついた物を低い声で絞り出している。何を言ってるのかは伝わらない。

僕には手立てがない。何を求めているのだ。

生臭さもあるし、恐怖で足がすくみソレに近寄るのは絶対なは出来ない。

怖い。ただ恐怖があるのみ。

ただ僕に何かを訴えようとしている様子は伝わる。なぜ僕なんだ、僕には何も出来ない。

悲痛な表情は僕に何かを訴えかけている。

どうかはやく覚めてくれ
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