甘い恋には程遠い

心配してる。…なんて言える訳ない。

桃花「…あんたは…何も
分かってないねん…。
言える訳ないやろ。」

慧「何で?」

桃花「一恋ってな、普段めちゃくちゃ
毒舌やねん。ほんま、口悪いねん。
何回アホって言われたか数えられへん。
でも、ほんまに優しい子やねん。
アホ言いながら、いつも一恋は
私の味方になってくれんねん!
せやから、私も味方になりたい。
一恋の気持ちを大事にしたいねん!」

あんな一恋の表情を見たら
言える訳ないやろ。

桃花「一恋な。めちゃくちゃ
弘高くんの事が好きやねん。
…いっつもクールな一恋がさ
弘高くんの前では…めちゃくちゃ
可愛い女の子になんねん。
私は、ずっとその姿を見てきた。
一恋が絶対に別れたないって
思てる事も分かってる。
…でも、恋愛経験なんてないし
例え一恋が私に相談してくれたとしても
きっと気の利いた言葉の
1つもかけてあげられへん。
せやけど、話して欲しい。
無力なくせに…何とかしたい。
そう思う。…でも、もう…分かれへん。
どうしてええか分かれへん…。」
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