甘い恋には程遠い

でも、止められへんかった。
あまりにも大神が真剣で…。

なんやねん。あんた。
そんなキャラちゃうやろ。

何で、あんたが一恋を説得してんねん。

慧「自分の想いも告げられず。
弁解も、言い訳も出来ない。
おまけに竹脇さんの気持ちすら
知る事が出来ない弘高さんは
可哀想だよ。…戦う前に
逃げる竹脇さんは…ズルいよ。」

一恋「結局…口挟んでるやん。
もう1回言うで。
これは私と弘高の問題やから。
引っ込んどいて。」

慧「泣いてんだよっ!!
成瀬が泣いてるんだ。」

大神のその一言に一恋は足を止めた。

慧「どんなに辛い事があっても
笑ってる成瀬が…
いつも正解を知ってる成瀬が…
どうしていいのか分からないって
泣いてるんだ。
竹脇さんの気持ちを考えて…
竹脇さんの力になりたくて…
竹脇さんのために泣いてるんだ。
竹脇さんは平気?君の味方に
なりたいと思ってる成瀬の涙を見ても
関係ないって言えるの?」
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