甘い恋には程遠い

弘高「桃花ちゃんと大神くん。
めちゃくちゃ心配してくれてた。
絶対に別れたらあかん!
絶対に離れたらあかんよ!って…
桃花ちゃんに言われて…目が覚めた。
小さい頃から子供や思て見てきた
2人が随分と大人になってて驚いた。
ガキなんは、俺の方やった。」

泣きじゃくる一恋の頭を
弘高くんがそっと撫でた。

弘高「大人ぶって。カッコつけて。
一恋の事、守ってあげな!なんて
俺の自惚れやったな。
ガキならガキらしく言えば良かった。
…俺は…一恋が好き。ずっと一緒に
おりたいって思てる。…て…
素直に言えば良かった。」

一恋「…何で…過去形なん…?」

弘高「うん、ごめん。せやな。
この期に及んで、また逃げてるな。」
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