甘い恋には程遠い
慧「何で?お前みたいなお節介は
ここで普通、止めるだろ。」
でも、否定したのは怖い瞳の奥に
めちゃくちゃ悲しみが溢れ出してたから。
ああ、大神はほんまにお姉さんの事が
好きやったんやって一目瞭然で
分かる位、悲しそうやった。
例えば、指で目をチョンと
突いたら涙が溢れ出す。
そんな瞳をしてたから。
そんな些細な事で大神がここから
おれへんくなりそうやったから。
桃花「だって、私には大神の気持ち
分かれへんもん。お姉さん亡くして
めっちゃ悲しいかもしれんし
めっちゃ腹立ったかもしれんし
めっちゃ絶望したかもしれん。
大神の気持ちは大神にしか分かれへん。
せやのに、大神の気持ちを
否定する事は出来へんよ。」