甘い恋には程遠い

屋上を出て行く大神の背中を
見送りながら、ため息をついた。

そんな事が言いたくて
大神とお昼ご飯食べてる訳やないのに。
もっと大事な事聞きたいのに…
何やってんねやろ。

大神が戻ってきたら、ちゃんと聞こう。

ーガチャ

慧「ん。」

桃花「ありがとう。」

ピーチティーを手渡しながら珍しく
大神が私の顔をじっと見つめた。

慧「…期待してたよ。」

桃花「え?」

慧「机に掛かってる弁当が
2つあったから。俺の分かな?って
本当は期待してたよ。
…だから…うん。…ありがとう。」

…なんやねん、それ。
そんな顔でそんな事言われたら…。
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