甘い恋には程遠い
ーバンッ
多分、誰かが机を叩いた音。
その音と共に教室の中の空気が
凍りついたような感じになった。
慧「さっきから、うるせぇよ。」
生徒「…えっと…大神くん?」
生徒「ごめん、俺ら読書の邪魔やった?」
生徒「いや、ほんまごめんな。」
…なんや、大神。おったんや。
てか、何いきなりクラスメイトに
キレてんねん。まだほとんど
話した事もない相手にキレるて。
何か嫌な事でもあったんかな?
まあ、大神は物騒な事を
考えてる人やから、突然キレる事も
おかしくないかもしれへんけど…。
慧「くだらない話すんな。
お前ら、何目線だよ?
成瀬はお前らにどうこう言われるような
人間じゃねぇから。お前らよりも
価値のある人だから。」