君だけが知っている君へ。
「俺の1つ年下だったんだね」

「年上だったんだね?」

同い年くらいか、なんなら年下だと思っていただけに少し驚いた。

「絶対、年下だと思ってたでしょ」

「思ってた。まさか年上とは……」

「あ、ケータイ貸して」

親に買ってもらったばかりのケータイを私は手渡した。

「これ、俺のケー番とメアド。ジム来るときは連絡してよ」

そう言ってまだ家族しか登録されてないケータイに“悠樹(ゆうき)という見慣れない名前が登録されていた。
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