【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)
で、まぁ、それは仕方ないとして(仕方がないのか?)、なんで私が騎士になってしまったかと言えば、うかつにも幼年学校に入ってしまったのからなのだ。
幼年学校。それはこの王国で騎士を目指す十三才から十五才の男子が共に学びあう場所だ。そこを無事卒業すると軍属へ付くことになる。士官を目指すものは、十六歳から全寮制の士官学校へ入学し、騎士になるのだ。
幼年学校は男子のみ、そうなれば騎士だって男子限定なんである。
そもそも、なぜその男子が通うべき学校へ私が通うことになったか。
簡単に言えばあれだ、大体はフェルゼンに誘われた幼年部の剣闘大会で入賞したのがいけなかった。
あれがきっかけで、シュテルと友達になり、推薦も持ってることだし同級生だしみんなで幼年学校に入ったら楽しいね、って話になって、私はぼんやり女子入学も許されたのかなーなんて思いつつ、無事合格したから安心してたらそんなことはなく、私は男子として入学を許されていた。
まぁ、名前も戸籍も男子だしね。