【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)
  
 本来の騎馬隊とは訓練を別にしているのは、レベルが違うのが一因でもあるが、お互い異性の目があると実力を発揮しにくいと感じたからだ。男女ともに、訓練中に恥じらいを感じてもらっては困る。

 訓練の指揮を取っているのは、もともと活発だった我が家のメイドだ。護身術を身につけていたこともあり、センスが良かったのでお願いしている。

 草原を駆ける馬の姿は美しい。私は静かに訓練の様子を眺めていた。
 すると静かに馬たちが歩みを緩めた。
 それに気が付いて、騎兵たちも様子をうかがう。
 目の良い一人に気が付かれて、すぐに皆が集まってくる。

「ベルン様!!」
「調子はどう?」
「順調です」

 答えを聞いて安心する。
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