【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

「そうなんですか? でも、昨日のベルン様、とっても可愛かったです」

 ニコニコと微笑まれて、どう反応したら良いのかわからない。

「『宵闇の騎士様』も素敵ですけど、少し遠く感じてしまうので、ワンピース姿は私たちのベルン様って感じで好きです」

 そう言われるのは純粋に嬉しい。

「ありがとう」
「で、そのブローチ、隊長から貰ったんですよね!?」

 胸に付けた四つ葉のクローバーを指差して問われる。

「えっ! 隊長!? ベルン様のお相手って隊長なの!?」
「だから違うってば!」
「隊長人気あるのになかなか決まった人が出来ないのって、それが理由だったの~?」
「だから」

 否定する前に、言葉を被せてくる。女子トークの勢いにのまれる。
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