【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

「冗談でも止めろよ?」

 ゆらりとフェルゼンの背中に炎が立ち上がって見えた。

 明らかに冗談なのに、めったに怒らないフェルゼンがマジギレしてる、怖い。
 女の私を万が一から守るためだとわかるけど、ビックリする。


「あ、わ、わりぃ」

 再び静かになる教室。

「だから反対だったんだよ」

 シュテルの吐き捨てるような声が響いた。こちらも不機嫌だ。

 クラスの空気が重くなってしまった。自分のせいでギクシャクするのはイヤだ。
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