【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

「ああ、今回の詳細は魔道士殿もご存じですか」
「うん、だからね、心配で見てた訳なんだけと。ほら、不埒な騎士がマレーネたんに懸想でもしたら困るからね」

 お前が言うな!

「ではご承知でしょう。私は騎士です」
「それにしては、所作が自然すぎて心が女の子なのかな? それなら美味しいな許すって思ってたんだけど、でも君、女の子だよね?」
「違います」
「違わないよ。素足を触って確信した」

 ゾワゾワとした感触を思いだし、身震いしそうになる。グッと拳を握りしめて堪えた。

「別に脅そうとか、そう言うんじゃないから、警戒しないでよ」
「……」
「なに、アイスベルクの謀略なの?」
「違う! そんなんじゃない!」
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