【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

「それ、あげる。要らなかったら割っちゃって」

 シュテルは寂しそうに笑った。
 その笑顔を見て、胸が苦しくなる。

 あんな顔させたくなかった。

 だって、私もシュテルが好きだ。そう自覚した。

 だけどそれは告げられない。
 側にいるためには、告げることはできないのだ。


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