【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

 一日目の催し物で、各学年一つ出し物を出す。そもそも人数が二十人程度と多くないので、内容は限られてくる。
 合唱だったり、合奏だったり。寸劇などもある。今はそれの打ち合わせだ。

「社交ダンスはどう?」

 シュテルが突然言い出した。

「社交ダンス? 男同士で?」

 クラスメイトが怪訝そうに尋ねる。普通その反応だと思う。私もそう思う。
 シュテルは当然だ、というふうに頷いた。

「学園祭は北の国の姫が観覧されるって聞いてるよね? だったら、ご令嬢方が喜ぶようなものを……ってマレーネに相談してみたんだ」
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