【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)
その上、あのモンスターとの対峙で、私、ベルンシュタイン・フォン・アイスベルクが女であったことが知れ渡ったのだ。男として幼年学校から士官学校まで通い、騎士として国を欺き続けていた。そのことが大いに取り正されている。
やはり、宮廷の一部では、アイスベルクの陰謀だと、騎士団を篭絡させるためのスパイだったのだと噂されているらしい。
自主退学はもしかしたら認められないのかもしれなかった。
あの後、お姉様はタウンハウスに戻らずに、そのまま領地に帰ってきた。
出迎えた私を見て、ただ黙って抱き締めてくれた。
お兄様は、謹慎後、降格の上アイスベルクと反対の南への配属になった。『お前は何も心配するな、後は任せろ』そう手紙が来た。
フェルゼンは約束通り、知らぬ存ぜぬを通した。
シュテルは初めから知らなかったから、それは衝撃を受けていたと伝え聞いた。