【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

 宵闇の騎士の指先からこぼれるキラメキが、太陽を射て広がる。そのキラメキに、太陽の騎士の指先から熱風が放たれる。
 霧が広がり、太陽を囲むように丸い虹(ハロ)が生まれた。

「幸せにな!」

 太陽の騎士が声を張り上げる。
 お幸せに、と復唱する声が響いた。

「「もちろん!」」

 二人は弾けるように笑って手を振ると、馬車の中に消えていった。

  
 祝福の鐘が鳴り響く。
 レーゲンボーゲン王国の空には白虹が架かっていた。
 


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