【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)
でも、好きだと言えない。気づかれてもいけない。
日に日に美しくなっていくベルンに、どれ程恋い焦がれようとも。
ベッドの上からベルンの気配が降ってくる。
安らかな寝息を壊したくないと思う温かい気持ちのその裏で、違う吐息を聞いてみたいと薄暗く思う自分がいる。
その自分を抑え込んで、今日も俺は紳士的な騎士を気取るのだ。