無気力な一匹オオカミ男子に懐かれました。
なんてあれこれ考えていたら、ふいに蓮水くんがこちらをじっと見てきて。


「なに。どうしたの?」


「あ、ううん。なんでもない。手当終わったよ」


そう告げたら、彼はサッとイスから立ち上がった。


「サンキュ」


そしてそのまま保健室から出ていくのかと思いきや、なぜかベッドのほうへと歩き出した蓮水くん。


「じゃあ俺、寝るから。またな」


「えっ!?」


ちょ、ちょっと待って。もしやこのままサボるつもり!?


「いやいや、蓮水くんなに言ってるの? 5時間目もうすぐ始まるよ」


「でも眠いんだよ」



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