無気力な一匹オオカミ男子に懐かれました。
しかもなんか、妙に顔が近くて恥ずかしい。


なんだろう、蓮水くんって一見クールでそっけない感じなのに、話してみると意外と距離感が近いというか。


向こうは無意識にやってるのかもしれないけれど、いちいちドキドキさせられてしまう。


「あ、あの、プリント、分からないところあった?」


恥ずかしさのあまり話をすり替えるように尋ねたら、そこで蓮水くんがパッと私から手を離す。


「あー、うん。この3番とか意味不明」


「え、意味不明って」


そっと彼のプリントを覗き込み、問題を確認する。


「えっと、これはね……」


そして、解き方を丁寧に解説したら、蓮水くんは静かにうなずきながら、話を聞いてくれた。


教えた通りに1問ずつ問題を解いていく蓮水くん。


「あ、すごい。ちゃんとできてるよ」


「マジで?」


「うん」



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