無気力な一匹オオカミ男子に懐かれました。
「ねぇねぇ、蓮水くん」


「……」


どうしよう、返事がない。


「蓮水くーん」


声をかけながら彼の手を指先でつついたら、その瞬間ギュッと手握られる。


ドキッとしたのもつかの間、プッと噴き出すような声がして。


「ウソだよ」


「なっ……!」


なんだ、ビックリしたよ、もう。


そこでむくっと起き上がったかと思うと、こちらを見て楽しそうに笑う蓮水くん。


「はは、マジで寝ると思った?」


「思ったよっ」


ちょっとムッとした顔で返したら、ますますクスクスと笑われる。


もう、なんか私、からかわれてる?


蓮水くん、絶対面白がってるよね?



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