無気力な一匹オオカミ男子に懐かれました。
なんて自分に言いきかせながら、中庭に足を踏み入れる。


中庭はいつも人がチラホラいるけれど、基本的にはすいていて、そんなに人通りもないので、一人でお昼を食べるにはぴったりの場所だ。


私は隅にあるベンチにそっと腰かけて、お弁当の包みを開いた。


「いただきまーす」


小声で一人呟きながら手を合わせる。


すると、そんな時すぐ後ろから声をかけられて。


「あれ、朝比奈じゃん」


その声にハッとして振り向いたら、そこに立っていたのはまさかの蓮水くんだった。


「えっ、蓮水くん!」


「なに、今日ぼっち飯なの?」


ストレートに聞かれて、一瞬言葉に詰まる。


「ぼ、ぼっちというか……。いつも一緒に食べてる友達が今日休みで……」


「じゃあぼっちじゃん」


「う、うん」



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